自身が債務整理を行ったことで、
破綻や破産という言葉に敏感になってきました。
意識しているせいか、
最近は特に老後破産に関する情報に触れる機会が多くなりました。
日本弁護士連合協会および消費者問題対策委員会が発表する
「2020年破産事件及び個人再生事件記録調査」によると、
60歳以上の自己破産者の割合は増加傾向にあり、
2020年調査ではなんと25%超が60歳以上という結果になったそうです。
日本の場合、65才以上の高齢者が2021年の段階で全体の29.1%も居ますから
自己破産者の高齢者の割合が25%超となっていたとしてもなんら不思議はありません。
しかしその傍ら、
日本の金融資産の6割超を60歳以上の高齢者が保有しているという格差・・・。
本当に恐ろしい話です。
少々古い記事にはなりますが、
2022年5月11日のファイナンシャルフィールドに
以下のような記事を見つけたので紹介します。
『医療費や介護費の負担』については、高齢者特有のリスクと言えそうですが、『生活水準を落とせない』、『住宅ローンの負担』、『安易な退職金運用』については、どの世代においてもリスクとなりうる項目です。
これらのリスクを回避するためには、お金に関する知識を深め、知恵を絞りながら生活するしかありません。
結局自身のマネーリテラシーを高め、ライフプランを立てて身の丈にあった生活を行うことが、老後破産を防ぐ近道のようです。
とは言え、ライフプランも立てず、虎の子の退職金運用についても大手の金融機関任せ。
そんな生活をしていると、『老後破産』への階段を登っていることにも気づきません。定年を間近に控えている方は、まずは、60歳以降のライフプランを立てて、60歳以上の資産状況について見える化することをお勧めします。
自己破産者の25%は60歳以上
日本弁護士連合協会および消費者問題対策委員会が発表する「2020年破産事件及び個人再生事件記録調査」によると、60歳以上の自己破産者の割合は増加傾向にあり、2020年調査ではなんと25%超が60歳以上という結果です。特に、70歳以上の割合は1997年の調査以降最大でおよそ10%となっています。
このように、高齢化社会が進む日本では年金で生活する高齢者の貧困や自己破産は大きな問題となってきています。定年前から老後に備えている方や退職金がある方でも、老後破産に陥る可能性もあるのです。
では、老後破産に陥ってしまう主な原因はいったいどのようなものが考えられるのでしょうか。
老後破産に陥る主な原因とはここでは、老後破産に陥ってしまう主な要因として以下の4つが考えられます。
●生活水準を落とせない
収入に見合わない生活を続けてしまって、困窮するケースがあります。
一般的に、リタイアを経て収入が給与から年金のみとなれば、収入額は減少するでしょう。それにもかかわらず、現役時代と同水準の支出で生活を続けていると、貯蓄を切り崩しすぎて老後破産に陥ってしまう可能性があります。
●医療費や介護費の負担
加齢による免疫力や環境適応能力の低下などで様々な身体的変化が起きることに伴い、病気や怪我のリスクも高くなります。
医療費の負担割合は一般的に現役世代よりも低くなりますが、通院回数の増加や入院、手術の可能性が高まることも考慮しなければなりません。また、自身やパートナーの介護に伴う費用も発生するでしょう。これらの費用を年金収入だけでは賄いきれず、老後破産に陥ることが考えられます。
●住宅ローンの負担
リタイア後も住宅ローンの支払いが続くと、老後の年金生活において大きな負担となってしまいます。
特に昨今では晩婚化などの影響でマイホーム購入時期も先送りとなり、リタイア後もローンの支払いが終わらないというケースは少なくありません。住宅ローンの支払いに備えた貯蓄がないと、生活を圧迫してしまい最終的に老後破産に陥る可能性があるでしょう。
●安易な退職金運用
退職金を資産運用にまわして結果的に損をしてしまうというケースもあります。資産運用は効率よく資産を増やすことも可能ですが、一方で元本割れのリスクも孕んでいます。自分の資産状況やリスク許容度をしっかりと把握し、投資先の金融商品を選ばなければなりません。
歳を取れば身体も若いときのようにいつも元気でいられるとは限りません。
とはいえ、いつまで生きられるかも分かるわけもありません。
また、定年を迎えれば再雇用があったとしても収入は激減します。
40代、50代のまだ元気なうちに、
そのことを踏まえた老後のライフプランを立てておくことは、
老後破産を回避するためにも必要不可欠であると言えます。
ちなみに、私はパートナーからライフプランの提出も求められ、
度々それを確認しながら、
現在の収支と比較して実現可能かどうかの話し合い、修正を行っています。
これも債務整理あってこその行動ではあり、
出遅れた感は否めませんが、
スタートは遅くなってもやり直しはきっとできると思っています。