前回は、退職金についてお話しました。
詳しくは、↓の記事を参照してください。
今回は、『60歳の定年退職以降も働く人、働かない人』について考察してみます。
定年退職以降は働かない人
55歳で定年退職を迎えていた1990年代に、定年退職以降も継続して働く人は、
ほとんどいなかったと思います。
特に、同じ会社での継続雇用という形態を取る退職者は、記憶にありません。
片や現在、ほとんどの退職者が、退職前の企業への継続雇用を希望しているようです。
ここ数年、身近な人が定年退職を迎えるケースが増えてきました。
すっぱりと退職される人も一定数いますが、
多くても2割程度というのが体感です。
では、どんな人が、すっぱり退職しているのでしょうか?
ご想像の通り、退職時までに
【十分な資産を蓄えることができた】
人が、すっぱりと退職されるケースが多いようです。
以下偏見も含まれていますが、↓の条件に当てはまる男性は、
高確率で、すっぱりと退職しています。
・60歳時点で、結婚歴のない男性
・結婚歴はあるが、60歳時点では独身 かつ子供のいない男性
あとは、ごく少数ですが、↓のような考えで退職される方もいました。
もちろん、退職時までに十分な資産を蓄えることができたからこその決断でしょうが。
・夢に再チャレンジする方
・同世代の友人・知人が、最近亡くなり、残された時間が思っていた以上に短いと気づかれた方
定年退職以降も働く人
8割程度の人は、同じ会社での継続雇用を希望しているようです。
その理由としては、↓のようなことが考えられます。
・退職時までに十分な資産を蓄えることができなかったこと
・長年慣れ親しんだ環境で、定年前とほぼ同等の仕事ができること
・別会社で働こうとしても、給与含めた雇用条件が、継続雇用に比べて悪いこと
私の勤めている会社では、継続雇用時の給与は、定年時の役職に関わらず
一定額となります。
従って、定年前の役職が高ければ高いほど、減額幅が大きくなります。
能力とか成果についても、給与に反映されることがほぼ無くなるため
特に定年前に役職についていた方々の愚痴が多くなり、
結果、モチベーションも下がる傾向にあるようです。
『老害』
と言えなくもなく、後輩に与える影響を考えると、あまり良い仕組みとは思えません。
それでも再就職に比べると、条件が良くなるケースが多く、転職には至らないようです。
令和3年時点での男性平均寿命は、81.47歳です。
2022年度版【高齢社会白書】によると、
健康寿命は、72.68歳です。
65歳まで働くと、健康寿命までは残り7年程度。
これを長いと考えるか、短いと考えるかは、
個々人の価値観、経済状況で様々でしょう。
私の場合は、パートナーから厳しく指導を受けているので
健康寿命までの時間がさらに短くなりそうです。
あなたは
『60歳で会社を辞めることができますか?それとも継続して働きますか?』