お金に関するいろいろ

プロ野球における日米年俸格差について考える

 

アスリートの年棒格差について

ビジネスだけではなく、アスリートの世界でも日米格差が拡大しているようです。

記事では、昨今の成績からプロ野球のトップ選手とは決して言えない藤波投手が、

これまた裕福な球団とは言えない

大リーグ アスレチックスと年棒4億円超えで契約したことを伝えています。

藤波投手の昨年の推定年棒が4,900万円で、一気に9倍近くの年棒となったことを、

『藤波投手が評価された』

のではなく、日米の格差が広がった結果として問題提起しているわけです。

2022110日の米経済誌フォーブス電子版が、

米大リーグの2022年の総収入が108億ドル(約14250億円)を超え、

過去最高になったと伝えています。

108億ドルを単純に30球団で割って日本円に換算(1ドル=130円)すると、

1球団当たりの収入は約475億円になります。

日本でトップレベルの収益力を誇るソフトバンクでさえ

20222月期の売上高は約238億円です。

メジャーの球団は平均で、その2倍の収入があることになります。

また放映権料の扱い含め、球団運営上のビジネスモデルも異なること、

球場の利用条件なども日本より優遇されているので、

選手への配分比率を高めても採算が合うということが

選手の年棒に差がつく理由のようです。

 

 

ビジネスにおける年棒格差について

ビジネスにおける年棒格差も調べてみました。

20229月に米国労働省統計局(BLS)が発表した賃金中央値は、

1,076ドル/週、31.8ドル/時間でした。

為替レート1ドル=130円で円換算し、年52週として年収に換算すると

年収中央値は、727万円となります。

2022年度の、

厚生労働省『賃金構造基本統計調査』令和元年分民間給与実態統計調査によると、

日本人正規社員の年収中央値は496万円ですから、

年収中央値で約1.5倍も違います。

もちろん米国では消費者物価も高いので、

収入だけで豊かさを比較することはできませんが、

総じて賃金が高いのは間違いありません。

労働配分率は米国が79%、日本が73%と、5%程度しか違いがない為、

企業の収益性の違いが年棒格差に繋がっている可能性が高そうです。

米国では約50%の人が大企業で働いているのに、

日本では約13%の人しか大企業で働いていないことも影響していると思います。

 

『中小企業が多すぎる』

 

という非効率な産業構造にメスをいれ、改善しないかぎりは、

物価相当分くらいの年棒アップに留まり、

負のループから抜け出せないことを危惧しています。

 

 

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